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よくある質問

平成21年12月

ケネディクス不動産投資法人(以下「本投資法人」といいます)の資産運用を行うケネディクス・リート・マネジメント株式会社(以下「本資産運用会社」といいます)の宮島社長あてのインタビュー等をもとに「ケネディクス不動産投資法人Q&A集」を以下の通りまとめました。

金融危機後の財務面について

公募増資による物件取得について

物件売却について

オフィスビルの賃貸市場について

今後の展望について

その他のご質問

既存物件の運営

財務について

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金融危機後の財務面について

平成20年秋の“リーマンショック”の影響により、世界的な信用収縮が起こり、Jリートの財務面での不安もささやかれました。金融危機から1年を経た今、財務面での不安はないのでしょうか?
 私どもは平成19年年夏頃から、不動産市場を取り巻く環境の変化に気づき、上場以来の保守的な財務方針を一層徹底し、一貫して財務体質の強化を図ってきました。
 設立当初からの方針である、(1)借入金の返済期限を分散させること、(2)有利子負債の平均残存期間を長期化すること、(3)借入先の金融機関や調達手段を分散させることに加えて、(4)有利子負債比率を40%程度に抑えることを強く意識してきました。
 そのような財務面での様々な取り組みにより、金融危機の影響を可能な限り軽微にとどめることができたと考えています。
 強固な財務基盤をベースに、今後は新たなステージに向けた成長戦略に踏み出していきたいと考えています。

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公募増資による物件取得について

投資主価値の希薄化を招く懸念のある公募増資に踏み切った理由を教えてください。
 希薄化を招いてしまったことは事実であり、既存の投資主の皆様にはご迷惑をお掛けしました。
 それでもなお公募増資に踏み切ったのは、不動産を取り巻く環境が変化している中で、私どもの強みである「トレンド」と「タイミング」を捉えた機動的な投資を再開する絶好の時期と判断したからです。
 まだ完全に回復とは言えない不動産売買市場において他者に先んじて公募増資による物件取得を行ったことで、優良な物件情報が私どもに数多く集まるようになっています。これにより今後の新規物件取得も優位な立場で進めることができ、これは新たな成長を実現していくうえで大きな意義があると思っています。
 今回の公募増資は、中長期的に見れば投資主の皆様のメリットになると考えており、ゆくゆくは投資主利益の最大化につながるとご理解いただければ幸いです。

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当面の間は資産規模の拡大を目指さないという方針を転換し、新たな資金調達(公募増資)を行い、物件取得を始めた理由を教えてください。
 金融危機から1年が過ぎ、不動産を取り巻く環境に新たな変化の兆しが表れてきたからです。
 1つは、優良な物件が買い手にとって有利な条件で市場に出始めてきていることです。金融危機で大きな影響を受けたプライベートファンドや企業等が、リファイナンスの目処が立たないことから物件の売却を始めています。私どもはそれを肌で感じ、今こそ新規物件を取得していくべきだと考えました。
 さらに、もう1つの変化として、新規物件取得のための資金調達環境が好転してきたことが挙げられます。ここ2、3年、財務体質の強化に取り組み、保守的なレバレッジに努めてきたおかげで、私どもは新たな資金調達を行う基盤が整ってきています。優良物件が市場に出始めてきた今の絶好のタイミングを逃さず、迅速に物件取得をしていくことが、中長期的な成長につながると判断しています。

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今後も物件取得を行っていきますか?
 その予定でいます。今後2~3年は、優良な物件を有利な条件で取得できるチャンスと捉えているからです。
 不動産証券化市場の規模は現在約20兆円とも言われており、そのうち半分程度は期限のあるファイナンスを利用したものと思われます。ファイナンスの期限到来に伴い、一部の不動産が徐々に売りに出てきています。
 その買い手として私どもが名乗りを挙げることは、不動産売買市場全体の活性化にもつながります。

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物件売却について

売却損による分配金の減少を招いてまで物件売却を行っていますが、それはなぜでしょうか?
 何よりも財務体質の強化が最優先課題であったからです。
 第9期には、オフィスビル中心のポートフォリオ構築方針のもとで優先的に売却対象としてきた住宅を2物件売却し、売却損が発生しましたが、これにより手元資金を積み上げることができました。
 これは私どもにとって非常に大きな意味を持ちました。手元資金を借入金の返済等にあて、財務の健全化の総仕上げをしたことで、次のステージへ向けた新たな手を打つ選択肢が増えたからです。売却の結果として分配金の減少を招いたことについては申し訳なく思っていますが、これにより今後の成長に向けたスタートをいち早く切ることができたと考えています。

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今後も売却損を出すような物件売却を行うのでしょうか?
 財務体質の強化については、第9期で目処がつきましたので、売却損を出すような物件売却は原則として想定していません。
 物件を売却する理由は主に2つのケースがあります。1つ目はポートフォリオ戦略のための物件入れ替え。2つ目は財務体質の強化。売却損を出してまで売却したのは2つ目の理由のためでした。
 しかし、財務体質の強化を優先させるステージはもう終わっています。今後、物件売却を行うとしたら、1つ目のポートフォリオ戦略のための物件入れ替えが主となるでしょう。「東京経済圏の中規模オフィスビル中心」を掲げるJリートとしての強みを更に増すために、ポートフォリオの入れ替えのための物件売却は今後も行う予定でいます。

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オフィスビルの賃貸市場について

金融危機の影響により、オフィスビルの賃貸市場も悪化しましたが、現状は大丈夫なのでしょうか?
 賃料相場については現状ではまだ弱含みの状態で、底打ちはもう少し先と考えています。しかしながら、金融危機による急激な悪化傾向からは落ち着きを取り戻しており、回復の兆しも見られます。本投資法人の全体の稼働率は平成21年7月末現在で92.4%まで低下しましたが、その後数多くの新しいテナントに新規入居していただき、同年10月末現在では94.7%まで回復しています。特に東京経済圏のオフィスビルの稼働率は10月末現在で97.3%と高い水準を維持しています。
 この結果については、私どもが第8期期初より取り組んできた「稼働率の維持」を重視した方針、すなわち無理な賃料増額交渉は行わず、場合によっては賃料減額要請を受入れ、テナントに長く入居していただけるように努めてきたことが、良い影響を与えていると考えています。オフィスビル賃貸市場の動きやテナントニーズを素早く察知し、早いタイミングで判断を行ったことで、良い結果が得られたと思っています。

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中規模オフィスビルの賃貸市場に不安はないのでしょうか?
 中規模オフィスビルは、もともと賃料水準がオフィスビルの賃料帯の中でも中位レベルの位置に集中している物件が多く、賃料の変動率が大規模オフィスビルと比べてそれほど高くはないこと、またテナントの業種が様々に分散されているため、入退去の面で景気動向による極端な影響を受けにくい特性を持っていること等から、相対的に安定した市場であると考えています。
 また、私どもはプロパティ・マネジメント業務を資産運用会社の兼業業務としており、中規模オフィスビル運営について経験とノウハウを積み上げてきたことで、より競争力のある物件運営が行えると自負しています。中規模オフィスビルの持つ特性と私どもの強みとの相乗効果で、安定した収益の確保を目指していきます。

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今後の展望について

今後のJリート市場の展望は?
 サブプライムローン問題やリーマンショックに端を発した世界的な金融危機により急落したJリート市場ですが、現在は落ち着きを見せつつあります。世界の様々な証券化市場が混乱した理由には、(1)商品の流動性が不足していたこと、(2)商品が複雑な仕組みであったこと、(3)商品に透明性が乏しかったこと、の3つが挙げられます。
 しかし、これらの点に関し、Jリートという商品は(1)上場されていることにより流動性が確保されていること、(2)仕組みがシンプルであること、(3)情報開示の透明性が極めて高いこと、という大きな特徴を持っています。Jリートが持つ3つの特徴は、今後の不動産市場の回復過程の中で大きな強みとなり、市場を活性化させる端緒になると思います。
 私どもは、その中でも常に市場の半歩先を読み、「トレンド」と「タイミング」を捉えた投資を迅速に行うことで、投資主の皆様の利益に貢献していきたいと考えています。

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その他のご質問

個人投資家に対しての取り組みについて教えてください。
 私どもは以前から、個人投資家の皆様に安定して保有していただくことの重要性を認識し、様々なことに取り組んで参りました。私どもの運用方針や中規模オフィスビルを中心としたポートフォリオの特徴、保守的な財務方針などを分かりやすく伝えることが重要なことだと考えています。
 具体的には、資産運用報告などをより分かりやすく、読みやすい内容にしており、ホームページでは決算説明会の様子を動画配信するなど、より投資家目線での迅速かつ正確な情報開示を心掛けています。また、今まで同様これからも、個人投資家向けフェアや説明会などにも積極的に参加し、個人投資家の皆様に多様な方法で本投資法人をご理解いただく機会を数多く作っていきたいと考えています。

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既存物件の運営

中規模オフィスビルの退去率や空室期間の動向について教えてください。
 中規模オフィスビルの退去率は、年率10%前後で推移すると考えていますが、第9期の実績は10.0%(年率)となっており、景気低迷の影響はあるものの、想定の範囲に収まりました。
 ただし、このように一定の比率の退去が避けられない中で、私どもが最も注力していることは、退去したスペースに可能な限り短期間で次のテナントを見つけること、いわゆるダウンタイム(空室期間)の短縮化です。私どもはプロパティ・マネジメント業務を独自で行い、専任のリーシング担当者も備え、幅広い情報網へアクセスすることで、空室期間の短縮化に積極的に取り組んでいます。

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中規模オフィスビルにおけるテナントの信用リスクや退去リスクへの対策について教えてください。
 本投資法人が運営する中規模オフィスビル中心のポートフォリオでは、中規模ならではのテナント特性により、リスク分散が図られているといえます。
 一つは、テナントの分散です。現在オフィスビルだけでも580先のテナントが入居しており、その上位3社がポートフォリオ全体に占める賃貸面積の割合は5.6%に過ぎません。少数のテナントに依存しないことによって、テナントの退去、倒産等に伴うリスクを分散・抑制しています。
 次に業種の分散です。サービス業、卸売業・小売業、製造業、金融業など、サービス・内需関連が中心の構成であるため、日本経済全体を反映しているといえます。1つのテナントに対し大きな面積を賃貸する傾向にある大規模オフィスビルと比較し、業種分散の観点からは、極めて堅実であるといえるでしょう。加えて一般的にテナントからは賃料の11か月分程度の敷金をお預かりしていますので、この点においてもリスク回避は十分に図られていると考えます。
 これらの中規模オフィスビルの特性に加えて、第8期の早い段階から無理な増賃交渉を避け稼動率を重視した運用へ方向転換したことにより、第9期末現在の稼動率は94.7%を維持しており、引き続き安定した運営管理ができると考えています。

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今後の物件工事、資本的支出について教えてください。
 上場以来、保有物件のバリューアップ工事やメンテナンス工事等のために、減価償却費のほぼ全額を物件に投下してきましたが、入札等の競争原理を取入れ、工事予算を可能な限り有効に使ってきたことで大規模な工事は概ね完了したため、第8期からは工事予算を抑制し、キャッシュの内部留保拡大を図りました。
 第10期以降についても、引き続きメンテナンス工事等必要な範囲に工事支出を抑える方針で運営を行います。

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財務について

金融環境が変化する中、財務面における取り組みについて教えてください。
 財務面においては長期化、分散化、多様化をキーワ―ドに有利子負債比率のコントロールに取り組んでいます。
 また、本投資法人が取引している金融機関はJリートの仕組みを十分理解している邦銀が中心です。それにより海外金融機関の貸出戦略の変更に係る影響を最小化できたことに加え、長期的な視野に基づいた取引関係の維持に繋がっているといえます。
 また、過去2回の公募増資に加え、第10期期初にも公募増資を成功させてきたことや、5年債に加え10年債といった長期の投資法人債の発行実績を積み上げてきたことも、金融機関から信頼され、良好な関係を維持できている理由の一つとなっています。

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有利子負債比率の目安について教えてください。
 従来から保守的な有利子負債比率(総資産に対する有利子負債の比率)の維持を財務戦略上の方針としており、これまでは、30%台後半~40%台半ばの比率を維持していました。平成21年10月末現在の有利子負債比率は41.1%と適正水準ではありますが、平成21年11月に実施した公募増資により40%を下回る水準まで引き下げを実現しています。
 今後もこのように保守的な有利子負債比率を維持します。

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最近の借入金のスプレッドはどの程度ですか?
 借入金のスプレッド水準はアップフロントフィーを含めて第8期では年率1.0~2.0% 超まで上昇しました。
 第9期は年率2.0%程度のスプレッド水準で高止まりしていましたが、公募増資による有利子負債比率の引き下げを実現した第10期以降は、スプレッド水準を0.5%程度低下させてリファイナンスを行った事例があります。

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